APAアワード 近年の応募状況
APA Article「【特別企画】20代 若手カメラマンの“現在”を聞く」にAPAアワードに対し敷居の高さを感じているという若者の声があった。それに応ずるかたちで、APAアワードの近年の応募状況をまとめた。
下のグラフが、ここ3回のアワードの応募状況だ。(*2021はコロナ禍により公募中止)
APAアワード2020まではプリントでの応募を行っていたが、2022より作品の応募から支払いまでオンラインとなった。デジタルカメラでの撮影が主流となったこととあわせてプリントする人も少なくなっていたため、全てオンラインで応募完了する手軽さは、2020のプリント応募比1.5倍の応募者数となったことに顕著に現れた。特に、デジタルネイティブ世代の10代、20代の応募者が増えたことは大きい要因として見てとれる。昨年のアワード2023では、初となる中学生2名の応募があり、高校生・大学生を合わせて学生は133名の応募となり、全体の21%を占めた。
次に、入賞・入選者の年代別割合を見てみる。プリント応募時の30代以下の若手層の割合は50%ぐらいだったのが、2023年では70%に迫る勢いとなった。因みに、昨年のアワード2023では、学生賞も合わせ現役大学生が3名入賞者となった。
SNSでは、ぱっと見た時の面白さや綺麗さによって写真は印象付けられる。「いいね!」を獲得した写真にも良さはあるが、不特定多数に瞬間的に消化されるのではなく、美術館で展示される写真、広告で使われる写真にはどのような違いがあるか。写真を撮ることが好きな人、写真家を目指す多くの方に、プロに作品が選ばれる意味や100年後に残っていく写真について考え、また自分の見方や知識を増やすシステムとして是非、公募展を利用して欲しい。
第52回公益社団法人日本広告写真家協会 公募展(APAアワード2024)
応募受付期間:2023年9月1日(金)~30日(土)
公式公募サイト▷ https://apa.or.jp/award2024/